あげられない&あげたくはない「息子からの」おさがり?

息子のおさがり 絵本発想のヒント

こんにちは、もりのひつじかいです。

あなたも、どこかで
こんなことをつぶやいた経験
おありではないでしょうか?

これはけっこう着古してしまったから
とても人にはあげられない。

着古した子供服


この洋服はブランドものだから
価値が分からない人にはあげたくない。

おさがりのコート

なんて・・・。

たかがおさがり

されどおさがり

やってもやらなくても
気をもんでしまうのが、おさがりです。

そんなに悩むくらいなら
さっさとメルカリにでも
出してしまえばいいのに
そういうものに限って
なかなか決断がつかないのです。

ところで
かくいうひつじかいには
ぜったい誰にもあげられないし
あげたくもないっていうおさがりが
あるんですよね。

それは
息子からもらった〈おさがり〉です。

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〈おあがり〉って言うんじゃないの?

ひつじかいはずいぶん長いあいだ
年少の者からゆずられた〈おさがり〉は
〈おあがり〉って呼ぶんじゃないかと
思っていました。

でも〈おあがり〉なんて言葉は
ないんですよね。

いや、あるにはありますが
それは相手の人に家に入るよう促したり
ものを食べるようすすめたりするときの
「おあがりなさい」の略称としてです。

くどいようですが
〈おさがり〉の意味での〈おあがり〉では
ないんです。

リユースも〈おさがり〉なの?

世間には
本や道具や自動車など
リユースされている物品をふくめて
〈おさがり〉と呼んでいる人たちが
いるようですが
それは明らかにまちがいですね。

辞書を引いてみれば一目瞭然です。

おさがりは正式には「御下がり」と書き
大きくは次の3つの意味になります。

①神様にお供えした品々の御下がり

②来客が食べ残した食物の御下がり

目上、あるいは年長の者から譲られた
 衣服や道具などの御下がり

一般的には③の意味になるのでしょうが
目上、あるいは年長の者から譲られた
という前提条件が付されています。
辞書には
はっきりと書かれてはいませんが
ここには「特定の者に対し譲った」
というニュアンスが
込められているのだと思います。

つまり

社会でリユースされている物品を指して
〈おさがり〉というのは
言葉の定義から押していくと
誤りということになるわけです。

ということは「子供からの“おさがり”」もNGってこと?

子供は、もちろん目上ではありませんし

(雰囲気的には、目上のような感覚を
   持ち合わせている子もいますが(笑))

また、年長者でもありませんから
「子供からの“おさがり“」という用法も
間違いということになりますね。

でも
しかし
けれど
けれども

イギリスの例を引くのは
いささか気が引けますが
彼の国では〈おさがり〉のことを

“Hand me down”

といい
年少者からのいわゆる〈おあがり〉を

“Hand me up”

と呼ぶのだとか。

ところ変わればしな変わる

イギリスでは

〈おあがり〉というニュアンスが

社会で共有されているんですね!

ひつじかいもイギリスにならい
息子から譲り受けた物品のことを
ま、ここだけは日本流に

〈おさがり〉と言わせていただきます。

絵本ではマイナーな〈おさがり〉

ひつじかいの世代にとって
(はっきり言えば昭和ってこと!)
おさがりなんてのは日常茶飯でした。

ただし、兄弟が多かったので
家の中でぐるぐると回っているだけで
あまり外へは
出ていきませんでしたけれども・・・。

おさがりをあげるか、あげないかで悩む
という理由のひとつには
少子化という問題があるのだと思います。

もともとは
家族間のローカルな行事だったことに
第三者までが関わるようになって
しまったということです。

そのせいなのかどうか
〈おさがり〉って
絵本の世界ではとてもマイナーですね。

ひつじかいが調べた範囲では
おさがり関係の絵本は
たったの1冊しか見つかりませんでした。

おさがり

画像:Amazon通販サイトから転載

『おさがり』
くすのきしげのり作/北村裕花絵
東洋館出版/2018

貴重な〈おさがり〉の絵本です。
興味がある人は取り寄せてみてください。

「あげられない」&「あげたくない」おさがり!

あげられない! おさがりは
そもそも〈おさがり〉にしようなんて
考えなくてもいいのです。
自分で思い切って処分するか
それがどうしても忍びないというのなら
思い出グッズとして
加工して保存することにしましょう。

あげたくない! おさがりは

無理してあげなくてもいいのです。

無理してあげてしまうと

あとできっと後悔します。

あげたくないおさがり

あげたくない! おさがりは
最後までしまっておいて
断捨離したいときがきたら
断捨離しましょう。

それが精神衛生的には
一番のおすすめです。

「あげられない」&「あげたくない」
息子からのおさがりは
こんなワークシャツですから

息子のおさがり

ときどき引っ張り出しては着ています。
ひつじかいのお気に入りの1枚ですね。

このシャツのどこが気に入らなかったのか
それとも早々に飽きてしまったのか
あるいはサイズが大き過ぎたのか
今となっては
その答えを知るよしもありません。

なぜなら

「おさがり」をくれた本人が
もうこの世にはいないからです。

彼の遺品となったシャツは

何枚もありますが

〈おさがり〉はたったのこれきりです。

息子の真意は分からないとしても
彼がこれをひつじかいに譲ろうとした
その気持は本物だったと思うのです。
理由のいかんを問わず
そこには彼の気持ちが「のっかって」
いたのだと思うのです。

おさがりとリユースの違いは
おそらくここにあるのでしょう。

だからこのシャツは
ひつじかいにとって
「あげられない」&「あげたくない」
おさがり!

なんです。

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