童話の書き方にコツってあるの? ひつじかいオリジナル作品を公開!

こんにちは、もりのひつじかいです。

今でこそ、ひつじかいは
絵本のストーリーを書いていますが
少し前までは童話を中心に
各コンクールへの投稿を行っていました。

何度落ちてもコンクール!
の経過につきましては

こちらの記事でお伝えしています。

ということで
今日は久しぶりに
絵本ではなく
童話について語りたいと思います。

あとで
ひつじかいのオリジナル作品も
シェアさせていただきますね。

これまでの経験から見えてきた
「童話の書き方のコツ」
みたいなものについて
あなたにお伝えできればと思っています。

童話はリズムとテンポが大事!

ここまで
童話のコンクールに関しましては
落選に次ぐ落選を重ねてきた
身でありながら

「童話の書き方のコツ」を伝授

などと大上段に振りかぶっていますが
落選を重ねたからこそ分かったことや
感じたことがありましたので
オリジナル童話をお伝えする前に
そのあたりのポイントを2つ
書かせていただきます。

さて、突然ですが

あなたは
「童話」という言葉を
辞書で引いたことがありますか?

・・・!?

うさぎさん


試しに広辞苑で引いてみますと
「子供のために作った物語」
と出ています。
いまさらいうまでもなく
「童話」の読み手は子ども
なんですね。

確かに
「アンデルセン童話のファンです!」

のように
大人の読者も存在はしていますが
「童話」はそもそも
子どもをターゲットにした
物語なのです。

「童話の書き方のコツ」などというと
どうしても中身の方に
目がいってしまいがちですが
この点を
もう一度認識しておく必要があると
ひつじかいは考えています。

そこで
押さえるべきポイントとして
次の2つを挙げさせていただきます。

・あなたが書く物語はリズミカルですか?
(子どもにとって読みやすいリズムで
 書かれていますか?)

・あなたが書く物語は軽やかですか?
(子どもが最後まで読み通せるような
 軽快なテンポを刻んでいますか?)

リズムとテンポ
なんだか似ているようだけれど
まったく別のものですね。
音楽にたとえれば
リズムとは「拍子」のことですし
テンポとは「曲の速さ」のことです。

極論になってしまうかもしれませんが
「童話」には独特のリズムがあっても
いいのではないかと思います。

1センテンスを極端に短くしたり
逆に長くしたり
細密に描写したり大雑把に描写したり
メタファーを多用したり使わなかったり
一人称的な立ち位置で描写したり
三人称的な立ち位置で描写したり

子どもの好奇心を満たすために
意識的に
行間のすみずみまで目配りをすることで
リズムというものが生まれるはずだと
ひつじかいは考えています。

ここで手を抜いてしまうと
物語の入れ物(文体ともいいます)は
メリハリのない
つるんとした
トレーみたいな「パッケージ」に
なってしまうのではないでしょうか。

それからもうひとつ
テンポにつきましても
子ども向けの物語では
とても重要なファクターだと思います。

物語展開における王道と位置づけられる
「起承転結」を採用したとしても
はたまた
アメリカのアニメ映画や
CMなどが多用している
「序破急」を使ったとしても
物語そのものにテンポがなければ

効果が半減!

してしまうのではないでしょうか。

ひつじかいは
「童話」に関しましては
少しアップテンポなくらいの速さが
最適ではないかと思っています。

音楽でいったら-
【モデラート】・・中くらいの速さで

場合によっては
【アレグレット】・・やや速く
を選んでもいいのかもしれません。

こうしたことは
「童話の書き方のコツ」といえるほどの
決定的な提言には
なってはいないかもしれませんが
いまお伝えした2つのことを
意識していただくだけでも
あなたが書き上げた「童話」が
ぐっと引き締まって見えてくるはずです。

中身を練り上げる前に
物語の「入れ物」についても
一度考えてみてもらえればと思います。

オリジナル童話をシェアします。

それではお待たせいたしました。
ひつじかいのオリジナル童話
『ミミちゃんの不思議なポケット』
前編をお伝えさせていただきます。

ミミちゃんのポケット

こちらの童話は
数年前の
「日産 童話と絵本のグランプリ」に
応募し、選外となった作品を
ブラッシュアップしたものです。

原稿用紙に換算して
13枚ほどの長さがありますので
前編、後編に分けて
掲載させていただきますね。
ご承知おきください。

☆ミミちゃんのふしぎなポケット(前編)

朝になりました。

のうさぎのミミちゃんは
ベッドからとび起きると
いつものように
お気に入りの白い洋服を
頭からすっぽりかぶりました。

すると

ちょうどおなかのあたりに
見なれないポケットが
ついていることに気がつきました。

(何かしら?)

ゆうべクローゼットにしまったときには
少しもかわったところは
なかったはずです。

(誰のいたずらかな?)

ミミちゃんは
青くかがやく
その小さなポケットのはしをつまむと
おそるおそる引っぱってみました。

ところが、どうしたことでしょう
それはまるでアップリケみたいに
ぴったりとはりついています。

もう一度
こんどは力を入れて引っぱりましたが
やっぱりだめです
まったく、はがれる様子がありません。

ミミちゃんは急いで
お母さんのところへとんでいきました。

「お母さん、お母さん、わたしのお洋服に
 へんなポケットがついちゃった。
 ねえ、取って、取ってよ、早く!」

そう言うとミミちゃんは
かわいいおなかを、てんと
突き出しました。

「おや、おや、そんなにあわてて
 どうしたの?」

お母さんうさぎはエプロンで
手をぬぐいながら
その青いポケットを
しばらくながめていましたが
急に、にっこり笑うと
おだやかな声で言いました。

「ミミちゃん、あなた
〈ポケット〉に選ばれたみたいね。
 でも、心配いらないわ
 あなたならきっとうまくやれるもの」

おどろいたミミちゃんは
すぐさまお母さんにたずねました。

「ポケットって、なあに?」

お母さんはだまったまま、じいっと、
ミミちゃんの目をのぞきこみました。

「あ、分かったわ! このあいだまで
 いぼいのししのノシさんがつけていた
 あれのことね?
 その前は・・・たしか、かもしかの
 モシカくんがつけていたわ!」
「そうね、この森ではみんなが交代で
〈ポケット〉をつけることに
 なっているのよ」
「でも、どうしてわたしなのかしら?
 どうしてお母さんじゃ、ないの?
 だって、お母さんのほうが
 ずっとずっと、年上でしょう?」

ふふ、とお母さんうさぎは
やさしく笑いました。

「〈ポケット〉はね、年の順番には
 まわってこないのよ。
『次におねがいしよう』
 って思ったひとのところへ
 ある日突然、やってくるのよ」
「へえ~、そうなの?
 では、いったい誰が、わたしに
〈ポケット〉をつけて欲しいって
 思ったのかしら?」
「さあ、誰かしら・・・」

ミミちゃんはもう一度
ポケットを見下ろしました。
それは、なんだかさっきより
少し大きくなったように見えました。

マリスさん

さいしょに
ミミちゃんのところへやって来たのは
しまりすのマリスさんです。

マリスさんは、大切なかしぐるみを
どこかへ
しまいこんでしまったというのです。
もしかしたら
誰かにぬすまれたかもしれないと
森の仲間たちを、ちょっぴり
うたがいはじめているのでした。

「それではここに、あなたが書いた
 メモを入れてくださいな」

ミミちゃんはそう言うと
ポケットを指さしました。
マリスさんは、言われるままに
「かしぐるみ」と書いた小さなメモを
そろそろっと
ポケットの中に入れました。

ミミちゃんは、きゅっと目をつぶると
向こうから
〈おはなし〉がやってくるのを
待ちました。

やがて、マリスさんの背中が
ぼんやりと見えてきました。
マリスさんは
冬ごもりのために集めた食べ物を
木の上のおうちに
せっせと詰めこんでいます。

「あっ!」

思わずミミちゃんは声をあげました。
マリスさんの尾が
かしぐるみに当たって
そのはずみで
ころころころがりはじめたのです。

「それでね、かしぐるみは
 おうちの外に落ちてしまったのよ。
 落ちたひょうしに
 こんどは地面をころがって
 草むらの中に
 ころころかくれてしまったわ」

マリスさんは、ぽっと頬をそめながら
ミミちゃんの〈おはなし〉を
聞いていました。

「わたしが
 自分で落としてしまったのね。
 森の仲間をうたがうなんて
 はずかしいったらないわ・・・。
 ありがとう、ミミちゃん」

マリスさんはちょこんとおじぎをすると
するするっと木にのぼり
おうちに帰っていきました。

(前編は、ここまででです。)

後編は次のリンクからどうぞ!

自作童話『ミミちゃんの不思議なポケット』(後編)をシェア!

うさぎさんのおはなし


さて
いかがでしょうか?
リズムとテンポにフォーカスしながら
お読みいただけましたでしょうか?

「童話の書き方のコツ」の実践編として
ご笑覧いただければうれしいです。

あとはそうですね・・・
大勢のひとが言われているように
あなたの作品を「人目にさらす」
ということが大事かと思います。
「人目にさらす」ことで
いつしか作品は磨かれていきます。

芸能人を思い浮かべてみましょう。
あのひとたちは
いつも人目にさらされていますよね。
だからシェイプアップされているんです!

コンクールへの投稿というのは
人目にさらしたことにはなりませんから
注意が必要ですよ。
一番手っ取り早いのは
あなたの作品を回りのひとに読んでもらう
ということでしょうかね。

あるいはひつじかいのように
思い切ってブログで公開してみましょう。
はじめは勇気が必要ですが
書き方のコツを身につけるための
エクササイズ(トレーニング)として
おすすめです。

ところで
あなたの「童話の書き方のコツ」とは
何ですか?
いつか
お聞きしてみたいものです。


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