こんにちは、もりのひつじかいです。
昨年の11月に
ひつじかいが挑んだ18回目の
〈絵本コンクール〉。
少し前に
審査結果が発表されました。
あなたには今度こそ
「かっこいいところを」
お見せしたかったのですが
ひつじかいの作品は
またもや
選外!
でありました・・・。
最優秀賞・1作品
優秀賞・5作品
奨励賞・10作品
入選作品計16遍に
投稿作『おつきみくださ~い』は
「くいこむ」ことができなかった
というわけですね。
落選連続記録を更新しました!
ここまできますと
なんだか
笑っちゃいますよね。
いいかげん
おまえも「しつこい」なって。
入選できなかった作品ですから
あなたにお読みいただいても
あまり参考にはならないかもしれません。
でも
校了直前に手直ししたところとか
審査員のコメントなど
少しは
役立つ部分があるのではないかと
思い直して
公開することにしました。
よろしかったらどうぞ
ご笑覧ください。
『おつきみくださ~い』(最終投稿版)
注:緑太字の部分が
最終的に手を入れたところです。
→ 校了前の原稿はこちらからどうぞ!
□1
「うさぎさんは どうして
おはなし しないの?」
ようちえん の かえりみち
なっちゃんは ママに ききました。
「ことりさんは あんなに
おしゃべり してるのに・・・」
ママの こたえは
「さあ どうしてかしら?」
だって。
ママにも わからないことが あるみたい。
□2
きょうは じゅうごや おつきみです。
おつきみといえば おかし でしょ!
えっ おかし?
そうですよ。
なっちゃんの いえの きんじょでは
おつきみのひに
おかしを もらえるの。
□3
ゆうがたに なりました。
いよいよ おつきみの はじまりです。
おねえちゃんは げんきよく
おとなりさんちへ でかけていきます。
「おつきみくださ~い」
まってよ まって おねえちゃ~ん。
□4
えんがわには おばあちゃん。
すすきに おだんご
それから もちろん おかしもね。
「おつきみ どうぞ」
おまんじゅうの おすそわけ。
「ありがとう おばあちゃん」
おつきさま いただきま~す。
□5
つぎは どこへ いこうかな。
そうだ パンやさんを わすれていたわ。
「おつきみ くださ~い」
「こんやは とくべつ、おつきみパン
ですよ」
わ~い うれしいな。
はやく たべたいね。
□6
あ おつきさまが
くものかげに かくれちゃったわ!
なんだか しらない まちに
いるみたい。
□7
「おねえちゃん もうかえろうよ」
なっちゃんが しんぱいそうに
いいました。
「あのね、ふくろが いっぱいになったら
かえるから・・・」
なっちゃんの これ
こんなに おおきいんだってば!
□8
おねえちゃんが かきねを まがる。
なっちゃんも いそいで まがるね。
あれ?
おねえちゃんは どこ?
どこにいるの おねえちゃん?
こっちかな?
このいえの おにわかな・・・?
□9
おにわに はいると
ふしぎな おとが しています。
ぺったん ぺったんってね。
うさぎが
おもちつきを しているのです。
あなたたち どこからきたの?
おつきさまから?
それとも
ようちえんの おつかい かしら?
□10
なっちゃんが
じ~っと ようすを みていると
ひだりの うさぎが きがついて
「こっちへ おいで」
と こえをかけて くれました。
□11
「さあ やってごらん」
みぎの うさぎが
きねを わたしてくれました。
「わたしに できるかな?」
なっちゃんが そう いうと
「へいき へいき」
うさぎは なんだか うれしそう。
□12
ぺったん ぺったん
ぺったん ぺったん
つきの あかりに てらされて
なっちゃんと うさぎの もちつきが
はじまりました。
なっちゃんが わらっています。
うさぎも わらっています。
□13
ぺったん ぺったん
ぺったん ぺったん
「なっちゃん ここに いたの?」
ママのこえに おどろいて
まわりを みると
うさぎの すがたは
もう どこにも ありません。
□14
「ママ うさぎさんはね
ほんとは おはなし、できるんだよ」
なっちゃんが いいました。
「そう それは すてきね」
ママは にっこり わらいました。
□15
「ねえ このおもち まだ あたたかいよ」
おねえちゃんは
めを まあるくしています。
なっちゃんは
おつきさまに むかって
おおきな こえで いいました。
「おつきみ いただきま~す」
てね。
(おわり)
結果通知にはこんなコメントが・・
コンクールの主催者からは
おおむね次のような内容の通知書が
届きました。
結果通知(推薦作)
今回応募いただいた作品は
結果的に入選は逃したものの
わたしたちは
この作品に出会えたことを
嬉しく思います。
*月の不思議さとでもいうのでしょうか
ミステリアスな部分が
「うさぎ」とともにあれば
絵本としての面白さが
もっと浮き上がってくるでしょう。
*題材についてはとても可愛らしく
よい選択だと思います。
*全体としての不思議さが
いまの2倍くらいになれば
物語が輝きますよ。
(推薦作)というのは
入選は果たせなかったものの
潜在的な可能性を秘めた作品として
提携出版社編集部との協議を推薦したい
というものです。
『おつきみくださ~』とは別に
昨年の秋から進めてきた
※「やまかじ~」のストーリーがなければ
このお話しにすがりたいところですが
「やまかじ~」の方にも
動きが出てきたようですので
当面はそちらに専心したいなと
思っています。
さて・・・
ひつじかいが
いま暮らしている地域に伝わる
不思議な習俗をもとに書き上げた
『おつきみくださ~い』
いかがだったでしょうか?
「推薦作」とはなりましたが
絵本コンクールでの入選は
またまた「おあずけ」と
なってしまいました。
18回目の落選も何するものぞ
ひつじかいの
絵本づくりに向けたチャレンジは
ここからがいよいよ本番です。
これからも引き続きお読みいただければ
幸いです。
また
あなたの感想などをお聞かせいただければ
うれしく思います。
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