「道草を食う」の意味を調べていたらホントに道草食っちゃった?

みんなで道草 絵本発想のヒント
道草って楽しいな!

こんにちは、もりのひつじかいです。

あなたは
道草をしたこと
ありますか?

もちろん
学校帰りの道草のこと・・

世間では「道草を食う」ともいいますが
じつは、ひつじかい
道草を食った体験がほとんどないんです。
といいますのも
家から学校までは目と鼻の先でしたから
道草してるヒマがなかったのです。(笑)

妻はいまだに
道草がいかに楽しかったかという話しを
時々話してくれますが
ひつじかいはそのたびに蚊帳の外。

道草しておたまじゃくしをつかまえた子ども

ふん、なにが道草だい!

しかし・・

道草って
意外と大事らしい

のです。

子どものころに道草を食っておかないと
ひつじかいのように大人になってから
人生の道草ばかり食うように
なってしまうかも
しれません。

 

ところで、あなたは
「道草を食う」という言葉の意味を
辞書で調べたことがありますか?

え、ない?
やっぱり・・
ひつじかいも、同じです。

じゃあ、一度
辞書をのぞいてみましょうか?

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「道草を食う」の意味とは

*道草を食う

(馬が路傍の草を食って進行が遅くなる
の意から)途中で暇を費やす。横道にそ
れて手間取る。

と広辞苑には書かれています。

これをみると
「道草を食う」のモデルは
「馬が路傍の草を食べる」ことだった
ということがわかります。

ついでに
「道草」の意味も調べておきましょう。
次の3つの意味があるようです。

*道草・路草
(へーえ、路草とも書くのか・・)

①道ばたに生えている草

②(「道草を食う」から)目的地に達する
 途中で、他のことに時間を費やすこと。

③アブラガヤの異称

①道ばたに生えてる雑草を
道草って呼ぶんですね。
②の意味が「道草を食う」とリンクして
いるみたいです。
③のアブラガヤとは何でしょうか?
調べてみました。

こんな雑草です。

アブラガヤ(別名道草)の画像

画像:ウィキペディアから転載


これが道草の正体です!

考えてみれば汽車や自動車が出現する
100年あまり前までは

〈馬〉が

移動や運搬の主役だったわけですから
その馬にのんきに草など喰まれた日には
ただ時を空費するばかりでなく
輸送にたいそう手間取ったことでしょう。

恥ずかしながら
ひつじかいはこれまで
「道草を食う」という常套句があるんだ
とばかり思っていましたので
最初に食ったのは人ではなくて馬だと知り
今さらながら得心しました。

 

では「道草を食う」の意味が
はっきりしたところで
せっかくの機会ですから
この言葉の意味をなぞって
ちょっと
横道にそれてみることにいたしましょう。

Amazonブックで「道草」の意味を深堀り

以前「マスク絵本」を検索していて
Amazonブック(通販サイト)の
面白い使い方を発見しました。

詳しくは

こちらをご確認ください。

それは-

Amazonブックの検索窓に、調べたい
アイテムのキーワードを打ち込んで
ヒットする有象無象を
アトランダムにピックアップする
というもの。

機械的に、ただ
ピックアップするだけでいいんです。


たったこれだけのことなのに
思い込みや先入観から解き放たれ
「意外!」な世界が広がります。
新たな世界観が生まれると言っても
過言ではないかもしれません。

論より証拠!
さっそく検索窓に
「道草」と打ち込んでみましょう。

 

『道草』
夏目漱石・著/新潮文庫/1951

*言わずと知れた漱石先生の
自伝的小説です。

→道草は「吾輩」も自認? 済み。

 

『子どもと一緒に覚えたい道草の名前』
稲垣栄洋・著/加古川利彦(イラスト)

*Kindle版。
道草は道草でも道草そのものの名前です。

→なるほど、そうきたか・・

 

『ねこむすめ道草日記』
いけ・著/徳間書店/2008

*妖怪ほのぼのコミックとはこれいかに。

→現代漫画でも道草は生きているんだ!

 

『子どもの道くさ』
水月昭道・著/東信堂/2006

*「安全の確保が最優先!という主張が
子どもたちの健全な発達を阻害しては
いないだろうか?」って・・

→う~ん、子どもにとって道草って
やはり大切なものなのかもしれない。

 

『道草いっぱい』
やしまたろう・文/やしまみつ・絵
マコ岩松・訳/創風社/1998

*1954年にアメリカで出版され
1998年に日本で刊行された大型絵本。

「私たちは帰り道で、大人になるための
様々なことを学ぶことができました」

とは作者の言葉から。

→一昔前の子どもたちは、
学校の行き帰りに人生を学んだのだ。
ひつじかいの妻と一緒だよ!

 

『子どもが道草できるまちづくり』
仙田満&上岡直見・著&編集/
学芸出版社/2009

*「安心な通学路、子どもの遊び空間を
取り戻すことで、子どももまちも
豊かに育つ」とあります。

→道草って
まちづくりにも繋がっていくんだね。

 

『ことばの道草』
岩波書店辞典編集部/1999

*「語源をたずねると〈ことば〉が身近に
なる。語義の変化を知ると〈ことば〉の豊
かさを実感する」。
広辞苑改訂作業のなかで拾い集めた
〈ことば〉をめぐるエピソード。

→あ~、こんなふうに言われると
なんだかとっても気になるな。
え~い、買っちゃおう。
これってやっぱり道草?

↓ 一応、こんな本です。

『ことばの道草』の表紙

道草のついでに
この本の中から拾ったことばをひとつ
ご紹介しておきますね。
ふだん何気なく使っている言葉ですが
こんな大胆な省略があったとは
オドロキです!

*こんにちは さようなら

「こんにちは」という挨拶語は、
「今日はいい天気ですね」といった
昼間人に会ったときの挨拶の言葉の
下の部分が略されたもの。
「は」は助詞の「は」なので、
ワと発音されるが、現代仮名遣い
でも「は」で書く。

別れの言葉「さよなら」は、
それまでの会話を受けた接続詞
「左様ならば」からきたもので、
「それなら、
 これでお別れしましょう」
といった下の句が略されたもの。

『ことばの道草』(岩波新書)
 164ページから抜粋


『道草を喰う』
岡本信人・著/ぶんか社/2010

*「野草から学んだ人生の渋さと優しさ。
歩いて、摘んで、食べて健康に」だそう。

→著者の岡本さんて
昔よくドラマに出ていた俳優さん。
この人、ホントに道草食っちゃたんだ!
食べられる道草が結構あるみたいで
道草といっても「いろいろ」ですね。

 

『道草びより』
杉浦さやか・著/祥伝社/2011

*「仕事が終わったあとのひととき。
手帳に書いてなかったイベント。
旅先での朝の散歩。道草は、ちっとも
むだな時間ではありません。
心の栄養です」だって!

→どうやら道草は市民権を得ているらしい。

『見仏記』の表紙

画像:Amazon通販サイトから転載


『見仏記道草篇』

いとうせいこう&みうらじゅん/
KADOKAWA/2019

*「仏像を見続けて四半世紀。
「見仏」を極めた二人にとっては
もはや道草すら見仏の一部
中国峨眉山まで足をのばしながら
仏像を見ずにパンダを見て一日をつぶす!

→道草もここまでくると、もはや職人芸!
匠の世界に通ずるものを感じます。

 

『プランツ・ウォーク東京道草ガイド
いとうせいこう&柳生真吾・著/
講談社/2011

*「緑を探して街を歩けば、知らない
東京が見えてくる。園芸の達人2人が
ガイドする「見るだけガーディニングの
愉しみ」。

→またまた、いとうせいこうさんの登場。
世の中にはいろ~んな達人がいて
いろ~な道草があるということ。
しかもそのガイドブックまであるとは!

 

『道草日和』
山川直人・著/小学館/2014

*コミック
「この街のどこかに、僕を待ってる人が
いる。私を待っている出会いが、ある。
今日と明日とをつなぐ、道草の物語
か・・。

→道草というのは、人と人とをつなぐ
架け橋になることもあるんだね。(感心)

 

『人生と道草 創刊号』
旅と思索社/2017

*「あなたの人生をわき道へといざなう
ワンテーマ・ブック「人生と道草」。
道草はいつだって楽しい!
本書では毎回、編集人のそのときの思い
つきと、独断と偏見、成りゆきによって
風変わりで奇抜な道草の旅を紹介します。
資金の続く限り、気の続く限り
シリーズ刊行予定。

→道草を、まさに道草的、散文的なノリで
編集しようと試みる
道草ワールドの突端を見る思いがします。
ただ気になるのは、この雑誌
どこまで資金と気力が続いたのか・・・

 


ここまで書き出してきましたが
絵本がほとんど出てきません。
気になって調べてみましたら-

 

絵本の場合は「みちくさ」と打たないと
コンテンツが現れないみたいです。
でも「みちくさ」を題材にした絵本って
意外と数が少ないようなので
ちょっとびっくり。

絵本『みちくさしようよ!』の表紙

画像:Amazon通販サイトから転載


『みちくさしようよ!』

はたこうしろう&奥山英治・著
ほるぷ出版/2016

*「すこしだけ、みちくさしよう!
いつものかえりみちが、きっとちがって
みえてくる」か・・。

→みちくさって、やっぱり冒険なんだね。

「道草を食う」の意味をまとめると・・

「道草」に関するコンテンツは
まだまだ累々とヒットしますが
ここまででひつじかいが感じたことを
箇条書きにしてみます。


☆「道草を食う」は、古くて新しいもの。

☆「道草を食う」は、子どもが人生を学ぶ
フィールド。

☆道草にはそれぞれ名前があり
実際にその「道草を食う」ことだって
できる。

☆「道草を食う」は、大人にとっても
心の栄養となるもの。

☆「道草を食う」を極めると
街を歩くだけで、たのしくなれる。

☆いっぱい「道草を食う」ことで
子どもは健全に育っていく。

2人の幼い兄弟もみちくさ

よ~く胸に手を当てて考えてみれば
ひつじかいのこのブログも
それからこの記事も
「道草を食う」ような
ものなのかもしれません。

でも、その深~い意味を知ったいまでは

おおいに道草を食いたいと思います。
子どものころにできなかった冒険を
これからも続けていきたいと思います。

 

「道草を食う」こと
「横道にそれて手間取ること」って
もしかしたら
すごく大事なことなのかもしれません。
人間って、みんなが考えているほど
合理的にできていないのかもしれません。


「道草を食う」の意味
少しはおわかりいただけましたか?

あなたも
こんなふうにAmazonブックを使って
心の栄養となる道草を
お探しください。

 

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