絵本作家になりたい!〈出版企画書〉の書き方がポイントだって?

企画書 絵本づくりABC

こんにちは、もりのひつじかいです。

今日は
絵本の〈出版企画書〉を書く際の
大事なポイントについてお話しします。

〈出版〉という名前はついていますが
ビジネスシーンで使う〈企画書〉と
まったく同義だと思ってください。


ただし、出版専用の企画書ですからね
とうぜん出版に関連する項目を中心に
構成されています。


ちなみに、こんな感じですね。

*作品のタイトル
*作者の名前&肩書
*この作品を読むことで得られる効果効能
*作品の概要
*この作品を企画した意図と背景
*ターゲットとして想定する読者層
*作者のプロフィール
*作品の内容及び構成
*作品と同じカテゴリーに属する著作
(いわゆる類書)
*類書との比較と差別化
*販促プラン(Web&地域)

こうやってズラリと項目を並べてみると
作成するのは大変かなという印象ですが
実際に書いてみると
それほどでもありませんでした。

ひつじかいも勿論、提出していますよ!

この〈出版企画書〉の出来不出来が
「絵本出版の採択に大きく関わる」
とまでいわれています。

これから
絵本を出版したいと考えていらっしゃる
そんなあなたには
直ぐに役立つ情報だと思いますので
最後までお読みくださいね。

広告

「出版企画書」の肝はプロフィールにあり!


冒頭から
意外なお話しをさせていただきます。

え?
どうして?
絵本の企画書なんでしょ?
企画書だったら
大切なのは企画の内容
絵本の中身の説明じゃないの?


なんて声が、聞こえてきそうですね。

確かに、おっしゃるとおり
大切なのは絵本の中身の説明
つまり、プレゼンということですよね。

ひつじかいも最初は
あなたと同じように考えていました。
だから、プロフィールについては
結構ラフに書いていたんですね。

しかし

エージェントさんからもらった資料を
つらつらと読んでいくうちに
その重要性がはっきり分かったんです。

出版企画会議
つまり
絵本の出版採択に関わる会議において
出版社(具体的には編集者)が
着目するポイントは次の3つなのだとか。

いいですか、よく聞いてください。
その3つの中に
プロフィールが入っているんですよ!

履歴書

◆何故その作品は出版される必要があるの?

→ 出版に堪えうる条件を満たしているか?

◆その作品を誰が読んでくれるの?

→ 購入してくれる人のペルソナは明確か?

◆作者はその作品を語るにふさわしい人?

→ 相応のプロフィールを有しているか?

いかがでしょうか?


上からふたつは
作品に直接関連することですから
企画を練り上げる段階で調整が可能です。


でも、最後のプロフィールだけは
調整するわけにはいきませんよね。
だって、嘘を書く訳にはいきませんから!

言葉を換えて言うと、こういうことです。

あなたの作品(絵本)は
あなたのプロフィールの
延長線上になければならない!

なぜなら、あなたの作品(絵本)は
あなたのプロフィールから
産み落とされたものであるはずだから。


ということになります。

たとえ話をすれば、こうでしょうか。
(かなり極端な事例ですが・・・。)

『視力は1日3分の運動で回復する!』
という本の著者として
眼科医と寿司職人とではどちらが相応か
ということなんです。

寿司職人が
「視力回復の本」を書いてはいけない
ということではないんです。

寿司職人が
「視力回復の本」を書いてもいいけれど
〈出版企画書〉は
まず通らないだろうということなんです。


ただ
もしもその寿司職人が
何か画期的な方法で視力を回復し
握れなかった寿司を
以前のように握れるようになり
それだけではなく
それをお客様にも伝授し
とても喜ばれている。
そのうえお店も繁盛している。

なんてプロフィールがあれば
話しは別ですけれど・・・。

つまり
出版企画書のプロフィールというのは
自分にはかくかく、しかじかの経歴があり
この本を語るにふさわしい
十分なパーソナリティーを備えていると
アピールするための項目でもあるんです。


だから、手を抜いてはいけないということ。


でもね
ひつじかいが取り組んでいるのは「絵本」
ですからね
ビジネス書ではありませんから
ここで、はたと困ってしまったんです。

この絵本
『あひるさんがとおりま~す!』
(このときまな板に載っていた作品の題名)
を語るにたる
相応のプロフィールってなんだろうって?

いろいろ考えまして、苦肉の策としまして
過去の職歴の中から
児童福祉に関わる部分を抜き出したり
そのほか、あれこれつなぎ合わせました。



ここで突然思い出したんですね。
ひつじかいは、小さいころから
物語を書くのが好きだった
ということを。
そして、大人になってから
(といいますか、ほぼおじさんに
なってから)

いくつかのコンクールに応募してきた
経歴(?)があったということを。


で、正直にそれを書きました。
0賞17敗(落選)!
だということを。(笑い)

プロフィールは「だらだら」書いてはいけない

エージェントさんの「受け売り」
になってしまうかもしれませんが
出版企画書における
「プロフィール」の書き方について
ポイントをまとめておきたいと思います。

まず
必ず押さえておかなければいけない
肝心な点は
出版企画書のプロフィールは
「300文字以内にまとめる」
ということです。

履歴を書くように書く必要はないので
だらだら書いてはいけないわけです。

プロフィール

また
たったの300文字しかありませんので
経歴の全てを書ききれません。


そこで「選択と集中」を行います。

その著作(絵本)に必須と考えられる事項
を抜き出し、強調するわけです。
「脚色」はNGですが
「編集」は許されるものと考えましょう。

それではここで
「プロフィール」に盛り込むべき項目を
ズラリ並べてみますね。

*氏名・生年月日
*生まれ(出身地など)
*家族構成
*学歴(特に何を学んできたか)
*職歴(ポイントを絞って)
*学歴・職歴から得られた特別なスキル
*これまでの実績
(特に、これから出版しようとしている
 著作に関連の深い事項について)
*子どものころのエピソード
*そのエピソードによる影響が今日まで
 及んでいると思われる事項(信念)
*趣味・趣向
*特技など

先ほども言いましたが
これらの項目を
全て律儀に記載するのではなく
「選択」と「集中」により
絵本の出版に求められている項目を
抜き出すわけです。

そして300文字以内にまとめ上げます。

さらにブラッシュアップして
不必要な情報は切り落とし
必須情報については落ち穂拾いをします。

ここまで神経を配って
やっと「プロフィール」が完成します。

いかがでしょうか?
これで、満足のいく「プロフィール」が
書けそうですか?

〈出版企画書〉を通すためですから
あなたも「プロフィール」の書き方を
見直してみてくださいね。

最後にもう一度言いますが
大切なことは
あなたはその「絵本」を語るのに
本当にふさわしい人なのか?
ということです。


これを忘れないようにしてください。


☆こちらの記事も、いかがですか? 

「出版企画会議」でものをいうのは作者のバックボーン(経験)?

ひつじかい3人の著者に出会う〈出版企画書1DAYセミナー〉前編

著書執筆のための設計図?〈出版企画書1DAYセミナー〉後編

そうか、企画を立てるってそういうことなんだ!出版企画書奮闘記

 

タイトルとURLをコピーしました