「ナンセンス絵本とは」ナンセンスというセンスが光る絵本のこと

こんにちは、もりのひつじかいです。

 

あなたは
「ナンセンス絵本」というカテゴリーを
ご存知でしょうか?

 

ナンセンス絵本の大家といえば
長新太(ちょーしんた)さんの名前が
すぐに思い浮かびます。

1998年に刊行された
『ゴムあたまポンたろう』(童心社)

ゴムあたまポンたろう

画像:Amazon通販ページから転載


という絵本は、ナンセンス絵本の
まさにお手本のような出来栄えですね。

 

ではその「ナンセンス絵本とは」
いったい
どのような絵本のことなのでしょうか?

 

ナンセンスというくらいですから
「はちゃめちゃでもいい!」
ということでしょうか?

 

いいえ
そんなことはありません。
ナンセンス絵本とは、むしろ
ナンセンスというセンスに裏打ちされた
ハイクオリティ-な絵本ではないかと
ひつじかいは理解しています。

 

ということで今回は

「ナンセンス絵本とは」

というあなたの疑問に
ま正面から向き合ってみたいと思います。

 

ナンセンスの意味をおさらいすると・・・

【ナンセンス】という言葉の意味を
改めて確認するために
『広辞苑』を引くことから
始めてみましょう。

 

【ナンセンス】

*無意味なこと。

*くだらないこと。

*馬鹿げたこと。

 

う~ん、厳しい言葉が並んでいますね。

 

念のため『三省堂国語辞典』にも
当たっておきましょう。

 

*意味をなさないこと

*ばかげたこと

*くだらないこと

*ノンセンス

 

「くだらないこと」「馬鹿げたこと」は
どちらにも出てきます。

 

牛がソファーに!

 

ところで、英和辞典は
何と解釈しているのでしょうか?
『ジーニアス英和辞典』を開いてみます。

 

【non・sense】(non+sense)

*無意味

*がらくた

 

「がらくた」という言葉が
飛び出してきました。

 

ナンセンスとは
non+senseということですから
一応【sense】についても
調べておきましょう。

 

引き続き『ジーニアス英和辞典』から-

 

【sense】

*感覚

*認識力

*良識

*感触

*正気

*意味

*価値

*意向

 

【sense】については前置詞が付属されて
意味が多様になっていますが
【ナンセンス】はこれらの意味を
逆さにすればいいわけですから
真意は十分に伝わってきます。

つまり・・・

・良識がなく(非常識!ということ)
・感触(つかみどころ)がなく
・正気ではなく
・意味はなく
・価値さえもない・・・

 

ということで
これらの解釈を勘案すると
ナンセンスとは、ズバリ!

 

☆意味がないこと!

 

という意味!になるでしょうか。(笑い)

 

でも、ひつじかいは個人的には
「がらくた」という言葉に惹かれますね。

 

くだらなくて馬鹿げていて、おまけに
価値がないかもしれないけれど
どれもこれも愛着があるもの・・・

 

なんだか子供時代の

「おもちゃ箱」のような

そんな感じがしませんか?

おもちゃ箱

そこで「ナンセンス」を
ひつじかい風に
もう一度定義し直してみますと-

 

*がらくたのように意味がないこと

 

と、こうなりました。
これだと、とても座りがいいですね。

 

では次に、その
「がらくたのように意味がない絵本」
を描くためになぜセンスが必要なのか
ということについて
考えてみたいと思います。

 

ナンセンスというセンス!

冒頭でお話しした
『ゴムあたまポンたろう』について
もう少し詳しくみていきましょう。

 

ナンセンス絵本とは
がらくたのように意味がないこと
だと結論づけましたが
この絵本には
いったいどんな「意味のない」ことが
描かれているのでしょうか?

 

思いつくままに書き出してみますと・・・

 

◇ポンたろうの頭はゴムでできている
(そんな人間があるものか!)

◇ゴムだから当たっても痛くない
(そんな頭があるものか!)

◇ゴムだからどこへでも弾んでいく
 (まるでスーパーボール並み!)

 ・大男の大きな角でポ~ン
 ・おばけの頭にもポ~ン
 ・巨大なバラのトゲにつつかれて
 ・ジャングルの森にポ~ン
 ・アフリカの大草原の動物たちや
 ・ハリネズミの群れの上にもポ~ン
 ・ゴムの木にポ~ン

 ・ポ~ン

 ・・・・・・

 

いかがでしょうか?
がらくたのように面白そうで
まったく意味のないシーンが
次々と楽しそうに展開していきます。

 

こんな意味のない痛快なお話し
あなたに描けますか?

 

おそらく

左脳で描こうと思ったら撃沈でしょうね。

だって左脳で描いてしまったら

「意味のある」お話しに

なってしまいますもの。

 

こんな、それこそおもちゃ箱を
ひっくり返したようなお話しは
次々とがらくたを引っ張り出せる
そんな純真な
子どもの心を持ったひとでなければ
描くことはできないでしょうからね。

ここには

計算されたものは何もありません。
「これをしたら子どもが喜ぶかな?」
「こうすればもっと驚くかな?」
「ここを手直しすれば更によくなるぞ!」

みたいな

大人の心理は働いていないのです。

 

自分の右脳が楽しむままに

ゴムたろうの冒険を

腹の底から愉しんでいるのです。

 

これがナンセンス絵本の骨頂です。

 

こんな絵本、そもそも
センスのないひとに描けるでしょうか?

 

そうですよね

「ナンセンス絵本とは」

ナンセンスというセンスが光っている

そんなひとが描いた絵本のことなんです。

 

いかがでしょうか?
お分かりいただけましたか?
それなら自分も挑戦できそうだ!
て思いますか?

 

ナンセンス絵本を描きたいひとは「絵本館」へ

別に絵本館に
便宜を図ってもらっているわけでは
ありませんが
同出版社の有川裕俊編集長が
次のような発言をしていますので
あなたにご紹介しておきましょう。

 

(前段略)

このしっくりしない、つまりズレ
に絵本の力が秘められている。
しっくりしないから、考える。
「なぜ」「どうしてかな」と思う。
そこに想像力がうまれる余地がある。

大人になればなるほど理屈や意味を
心張棒(しんばりぼう)にして
生きていく。
大人ほど、わからないことを怖がる。

ところが、

子どもは幼ければ幼いほど、
わからないに頓着しない。
感じるか感じないか、音楽に
包まれるように絵本を楽しむ。

そんな絵本の力を信じていきたい。

 

『絵本をつくりたい人へ』
(土井章史著/玄光社/2018)

144ページから抜粋。

 

このコメントは

ぼうし
長新太さんの『ぼうし』 (のら書店)
という絵本について言及したものです。

 

ナンセンス絵本について
直接語ったくだりではありませんが
文中の「ズレ」を「ナンセンス」
と置き換えれば、そのまま意味が
通じそうですね。。

 

絵本館は-

『ぶたのたね』
『パンダ銭湯』
『いいから いいから』
『チーター大セール』
など「ズレ」を大切にした
ナンセンス絵本に力を入れている
出版社のひとつです。

 

「がらくたのように意味がないこと」
が大好きなあなた!
絵本館であなたの「ズレ」度を
確認してみてはいかがでしょうか?

こちらの出版社は、あなたの投稿作品を
「郵送」であれば受け付けてくれます。
ただし、原本ではなくコピーで!

今や「持ち込み」に代わる
希少な窓口といえるでしょう。


「ナンセンス絵本とは」
既成の概念を
エレガントに
センスよく「ズラ」した
そんな絵本のこと。

あなたのご健闘を、お祈りいたします。

 

 

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