戦国時代を絵本仕様にクリエイト!【関ヶ原の戦い】はこうなる?

合戦 オリジナルストーリー

こんにちは、もりのひつじかいです。



突然ですがあなたは
「関ヶ原の戦い」(1600)という
戦国時代の合戦をご存じでしょうか?

 

この合戦
武田軍VS上杉軍の駆け引きで知られる
【川中島の戦い】(1553~1564)や
南北朝がガチンコで激突した
【筑後川の戦い】(1359)と並び
日本三大合戦の一つに数えられています。

 

戦国時代は苦手!というあなた
今日はその戦国時代を
子どもにも分かるように噛み砕き
絵本仕様にクリエイトする
リライト(再録)という手法に
チャレンジしてみたいと思います。

 

なぜそんな無体なこころみを?

 

ひつじかいはもともと
歴史小説が好きでして
なかでも戦国時代が大のお気入りで・・

 

な~んだ、それだけ?

 

そんなにがっかりしないでください。
戦国絵巻とでも呼べる「関ヶ原の戦い」を
腑に落ちるように解説していきますので
こちらをお読みいただくだけでも
この合戦をめぐる人間模様が
ある程度は飲み込めるはずですから。

 

では、さっそく
420年前に
タイムスリップしてみましょう。

 

すでに合戦前に勝敗は決していたって?

直ちに絵本の仕様のクリエイトに
着手したいところではありますが
「関ヶ原の戦い」をご存じないという
あなたのために
急所をおさらいしておきましょう。

 

要点を箇条書きにしていきますね。
心の準備はいいですか~

 

はい、そこのあなた!
早弁しない、早弁しない!(笑)

 

*「関ヶ原」とは、国を二分する
 「権勢」同士の戦いであった。

*その一方は豊臣政権の存続を標榜する
 秀吉恩顧の大名連(通称西軍)

*もう一方は徳川政権の樹立を目指す
 家康内付の大名連(通称東軍)

*総帥は・・・
 西軍
 毛利中納言輝元【安芸・広島/120万石】

 東軍は言うまでもなく
 徳川内府家康【武蔵・江戸/255万石】

 が、西軍の陣頭指揮は石田三成
 【近江・佐和山/19.5万石】が執った。

 

*本戦参加の主な大名は次のとおり。

《西軍》

 ・宇喜多秀家【備前・岡山/57万石】
 ・島津義弘【薩摩・鹿児島/56万石】
 ・小早川秀秋【筑前・名島/36万石】
 ・小西行長【肥後・宇土/24万石】
 ・長宗我部盛親【土佐・浦戸/22万石】
 ・毛利秀元(毛利輝元の従弟)
      【周防・山口/20万石】
 ・安国寺恵瓊【伊予・国内/6万石】
 ・大谷吉継【越前・敦賀/5万石】
 ・長束正家【近江・水口/5万石】

 

《東軍》※徳川家譜代を除く

 ・福島正則【尾張・清須/20万石】
 ・黒田長政【豊前・中津/18万石】
 ・細川忠興【丹後・宮津/18万石】
 ・浅野幸長【甲斐・甲府/16万石】
 ・池田輝政【三河・吉田/15万石】
 ・加藤嘉明【伊予・正木/10万石】
 ・田中吉政【三河・岡崎/10万石】
 ・京極高知【信濃・飯田/10万石】
 ・藤堂高虎【伊予・板島/8万石】

 

*西軍は参戦大名の総石高では優位で
 あったが、内情は分裂していた。

 報恩・・石田/宇喜多/安国寺

 友情・・大谷(石田に対する)

 義理・・毛利/小早川/島津/小西

 行き掛り・・長宗我部/長束

 

*一方東軍の主力は、もともとは
 秀吉子飼いの西軍大名たちであった。

*その大名たちの内付・切り崩し工作は
 家康の命をうけた黒田が担当した。

*そういう黒田本人も
 秀吉に深く連なる大名の一人。
(秀吉の軍師、黒田官兵衛の子息。)

戦

*黒田は
 石田に対する反感や憎悪を利用し
 仲間を家康に内応させていく。

*つまり「関ヶ原の戦い」とは
 外面だけを見れば
 西軍対西軍の同士討ちであった。

*これほどの「おおいくさ」が
 わずか半日で決した理由は―

 

 寝返り・・小早川

 戦闘放棄・・島津

 日和見・・長宗我部/安国寺/長束

 内応・・毛利

 

などによる内部崩壊にその因がある。

 

*特に総帥と仰いだ毛利の内応により
 すでに合戦前に勝敗は決していた
 といっても過言ではなかった。

*豊臣恩顧を掲げる権勢を屠るために
 家康は
 この大芝居を打つ必要があったのだ。

*しかも世間を納得させるに足る
 「敵役」が必要であった。

*その「敵役」が三成である。

 

というわけです。

 

結局家康は秀吉の子飼い勢力を駒に 
西軍を打ち負かし
西軍の領地を召し上げ
子飼い勢力たちへの「きびだんご」と
したのであります。

 

自前の兵を損なわず
手前の腹を痛めず
自らも400万石の大大名に焼け太り
一件落着というわけでありました。

 

戦国時代関係の資料によれば
破れた西軍の首謀者たちは
戦場で割腹した大谷を除き―

 

死罪・・石田/小西/安国寺

流罪・・宇喜多

改易(没収)・・長宗我部

減封・・毛利

自害・・長束

加増・・小早川

 

となりました。

 

戦闘を放棄し
果敢にも戦場から単騎敗走した島津は
なぜか「安堵」となっています。

 

一方
内通に応じ兵を動かさなかった毛利は
80万石以上の大禄を失いましたが
お家の存続を果たしています。

 

ちなみに小早川は
勝利を決定づけた寝返りが評価され
51万石へ加増されました。
しかし何の因果か合戦の2年後に
21歳という若さで早世しています。

 

とこんな内容のことを
絵本仕様にクリエイトしてみよう
というわけですが
そこはあくまでも絵本でありますから
子どもたちも読むという想定ですから
「そふぃすとけいと」でいきたいと
考えています。

 

特に後段は
一工夫する必要があるでしょうね。

 

「おやまのたいしょう おれひとり?」

お待たせいたしました!

絵本仕様の「関ヶ原の戦い」
お話しの舞台は「猿山」ということに
いたします。
「高崎山」などを想像してもらえれば
いいのではないでしょうか。

 

ではスクリプト(あらすじ)をどうぞ。

 

 

先日
ボス猿のトーキチロー(秀吉)が亡くなり
群れの内部には動揺がはしっています。

 

通常はナンバー2のナイフ(家康)が
繰り上がるところですが
トーキチローの忠実な配下ジブ(石田)が
ファミリーの存続を訴えて
論陣を張ったことから事態が急転し
ナイフVSジブの対立構図が
鮮明になってきました。

ボス

どうしてもボスの地位《おやま》に
上りつめたいナイフは猿知恵を働かせ
奇策に打って出ることにしました。

 

トーキチローの取り巻きの一角
クロ(黒田)を台湾バナナで手なずけ
仲間にジブの悪口を吹き込ませます。

 

クロはトーキチローのお気に入りだった
ジブに対し、うらみねたみそねみがあり
ナイフの言いつけを実行に移します。

勿論ナイフからもらった台湾バナナで
相手のほっぺたをたたくことも
忘れてはいません。

バナナだよ

イチマツ(福島)、マゴロク(加藤)
サンザ(池田)、ヒョウブ(田中)
タクミ(浅野)など
トーキチローの主要な取り巻き連中が
次々とバナナに調略されていきます。

 

気がつくとジブのまわりには
ギョウブ(大谷)、ウッキー(宇喜多)
サイショウ(毛利)、コニ―(小西)
ニュウドウ(島津)と
あとはカベドン(長宗我部)くらいしか
残っていません。

 

優柔不断なヒデ(小早川)も、一応は
トーキチローの親戚だからという理由で
頭数に含めておくこととしました。

 

ボスの座をめぐり
いよいよ猿山が動き出しました。
かねてからの作戦に従い
ナンバー2のナイフが《おやま》を離れ
わざと隙きを見せたふりをします。

 

するとナイフの筋書きどおりに
ジブが仲間を募って
《おやま》を占拠します。

 

それを見届けたナイフは一気に反転し
バナナで調略したサル軍団を筆頭に
《おやま》のまわりに集結します。
その数やく500。

 

一方のジブも
トーキチローの忘れ形見を指さして
義理人情の本筋を喧伝(けんでん)し
落ち穂拾いの如く人足(猿足?)を集め
《おやま》のまわりを固めます。
その数やく700。

 

あたりを埋め尽くしたサル&サルたちが
朝7時の時報を合図に
一斉に【にらめっこ】を始めました。

怖い猿

この【にらめっこ】は
相手より1秒でも長く
怖い顔をし続けなければいけません。
怖い顔の気が抜けて柔和な顔になったら
その時点で負けが決まります。

 

勝敗は時の運ともいいますが
この戦いの鍵を握るのは
なんといってもチームプレイです。
チーム一丸となって相手に立ち向かい
勝利をもぎ取るのです。
合言葉は「ワン」ではなく
「サル・チーム!」。

 

ところがいったい
どうしたというのでしょう?

 

ジブのグループに組みしたはずの
サイショウとカベドンは
《おやま》から少し離れた高台に陣取り
知らん顔をしています。

 

ニュウドウはニュウドウで
《おやま》に留まってはいるものの
狂の猿面のように無反応です。

 

それでも数に勝るジブのグループが
優勢のうちに勝負を進め
このままいけばナイフ・グループを・・

 

とそのときです。
ナイフに牙をむかれたヒデが
ポツンと座していた松の幹から滑り降り
身振り手振りおかしく
《おやま》へと乱入したものですから
さすがのジブ・グループも
思わず怖い顔を和らげてしまいました。

にらめっこ

気の緩みは次から次へと飛び火し
いったん崩れてしまった「怖い顔」を
再び取り戻すことはできませんでした。

 

 

戦いすんで日は暮れて
しょんぼりと肩をおとし
《おやま》を去っていくジブ・グループ。

 

去るものは追わず!
のルールに従い
勝利に酔いしれるナイフ・グループが
遠くからその様子をうかがっています。

 

すると突然
「なんだか、かわいそうになってきた」
とマゴロクの口から
小さなつぶやきがもれました。

 

「確かにそうだ、少々やりすぎたね」
間髪を入れずタクミも同調します。

 

「そうだ!」
「そうだ!」
の声が
いたるところからあがり始めました。

 

あわてたのはナイフです。
誰もいなくなった《おやま》に
一目散に駆け上がると
大きく手を広げ
「《おやま》の大将、おれ、ひとり!」
と大声を張り上げました。

 

その姿を
ぽかんと見上げていたイチマツでしたが
すばやく《おやま》によじ登り
たちまちナイフを引きずり降ろしました。
そうして

 

「ちがう、ちがう
 おれはこんなことのために
 味方をしたんじゃない!」

 

と叫びました。

 

「《おやま》があるからいけないんだ。
 みんなでこつを壊してしまおう!」
「おお!」
「それがいい、それがいい」

岩を動かす

ナイフ・グループのはず、だった面々は
一斉に《おやま》に飛びつくと
岩をころがし石をはぎ
泥を削って地ならしをしました。

 

そう・・・

 

あれからずいぶんと、時が流れました。
サルたちはどうしているのでしょうか?

 

 

《おやま》はものの見事に削られて
すっかり平らになってしまいました。

そうして全員で
《おやま》があったところにあつまり
あいもかわらず
【にらめっこ】をしているそうです。

 

でも
ボスがいないと困ることに気がつき
みんなで順番に
ボス役を演じているのだとか・・。

 

あれ?肝心の絵本のストーリーは?

ごめんなさい!
スクリプトが予定以上に
長大になってしまいまして
絵本仕様にクリエイトする時間が
ありませんでした。(陳謝!)

 

しかし、この戦国時代ものは
いつかぜったいに完成させたいと
思っていますので
興味のあるひとは
時々このブログをのぞいてください。
お願いします。

 

*後出しジャンケンです。
 「関ヶ原」のオリジナルストーリーが
 完成しました!
 あなたにはぜひ読んで欲しいな。

「関ヶ原」を再編!絵本スト―リー

 

 

※あわせてこちらもお読みください。 

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