〈ひつじかいの絵本出版への道〉作品に求められる【独創性】とは?

作品の独創性とは何か 絵本づくりABC
独創性とは・・

こんにちは、もりのひつじかいです。

今日は
絵本の【独創性】(オリジナリティ)
について考えてみたいと思います。

作品に一番重要なものとは何か?

なぜ独創性が必要なのか?

どんな独創性が必要なのか?

といった切り口から
話しを進めていきますね。

絵本の独創性に関するあなたの認識が
少し深まるかもしれません。

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できたての〈ほやほや〉絵本!

絵本の出版に向けて、先日
出版社の担当者さんと面談を行いました。

→詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

そのとき
ミーティングテーブルの脇の棚に
何冊かの本が並んでいるのが見えました。

会話の途中で担当者さんは
その中の1冊をひょいっと抜き取ると
ひつじかいに手渡してくれました。

「できたてのほやほや絵本です。
 よろしかったら覧ください」

渡された本の表紙を眺めると
それは、色鉛筆で描かれた
なんとも可愛らしい絵本でした。

「この作者も、ひつじかいさん同様
ストーリー部門に応募された方です。
絵心がありそうでしたのでお勧めしたら
こんな素晴らしい絵を描かれたんですよ」

やや乙女チックな感じもありましたが
1枚1枚丁寧に描き込まれたイラストは
どこか楽しげな雰囲気を漂わせています。

この絵本の主役は、なんと「家」だとか。
どうりで家に顔が描かれているわけです。

作品の独創性とは?

 あ、この絵本は出版されたんだ。
 それにひきかえ
 ひつじかいは、またもやり直し・・・。
 あっちはよくて
 こっちはダメ! だって・・・

 あっちとこっちの差って、いったい何?

面談の時間は限られていましたので
すでに話題は次のことに移っており
ひつじかいはこのときの心のつぶやきを
そのままにしてしまったのでした。

けれども
このシーンをリバースしてみれば
あのときひつじかいが感じた
「あっちとこっちの差」というのは
つまりは「独創性の差」だった
ということになります。

星降る夜の家

「家」を主役にした物語は
独創性ありと認められたのに

ひつじかいの

『あひるさんがとおりま~す』には

それがないということなんですね。

では、ここで
最初のクエスションに戻りましょう。

絵本で一番重要なものとは何か?
ってとこです。

これまでも何回か言ってきましたよね。
それが、独創性ということです。

担当者さんにいわせると
独創性とは―

その絵本を
あなたが書かなくてはならない
必然のこと。

であり

既に多くの書籍がある中で
あなたが書いた絵本が
ここに誕生すべき
必然のこと。

だというのです。

ひつじかいは何故、あひるさんの物語を
書かなければならないのか?
そこにはどんな必然があるのか?

ひつじかいが
そんなに根を詰めて書かなくても
世界には
絵本があふれているのだし
ひつじかいの絵本が誕生しなくとも
困る人などいないのでは?

という問いかけのことですね。

これに反論できるだけのモノがなければ
独創性がないと見なされてしまう訳です。

独創性を高めるためには何をすればいい?

極めて独創的なゴッホの絵画

そうです、まさにそこですよね
私たちクリエーターが知りたいところは。

それを担当者さんは
3つの視点からチェックしたらどうかと
提案してくれました。

*あなたのその作品には
 印象に残る
《特徴》がありますか?

*《類書との違い》を
 コンパクトに説明できますか?

*その主題は
 あなたが《本当に描きたい》
こと
 ですか?

というものです。

これらのポイントが全て満たされたとき
それは「独創性に富んだ」作品と
みなされるというわけですね。

では、具体的にはその《特徴》を
作品の「どこで」表せばいいのでしょう。
どんな独創性が必要なのでしょうか?

担当者さんは
次の7つのポイントを挙げてくれました。

・(絵を描ける場合は)その画風に。

・作品に登場する主要なキャラクターに。

・作品のストーリーそのものに。

・作品のテーマに。

・作品の各種仕掛けに。

・作画の色使いに。

・作品の娯楽性やビジュアル感覚に!

これらのポイントを
いくつか組み合わせることで
独創性はさらに多様性を増していく
のだとか・・

いかがでしょうか?

あなたの作品を
これら3つの視点と7つのポイントに
照らし合わせてみてください。

独創性はあるといえますか?
どうですか?

独創性


ちなみにひつじかいの
『あひるさんがとおりま~す!』
(全面書き直し版)で
チェックしてみましょう。

◇視点1:印象に残る《特徴》は?

→強いていえば
「いじわる」を取り上げたくらいか。

◇視点2:《類書》との違いは?

→そもそも《類書》といえるものが少ない。

◇視点3:本当に描きたい《主題》なの?

→改めてそういわれると
 はっきりYESとは答えられない。


星で記せば⭐⭐*(2こ半)
という感じですね。
これではダメですね。
「出版企画会議」に臨めない理由が
今ようやくはっきりしてきました。


視点2について言えば、出版社では
《類書》のないカテゴリーの作品は
敬遠するという話しです。

そもそも《類書》がないということは
その類の作品は「売れない」という
判断になってしまうからだとか・・。

視点1及び2が多少弱くても
視点3が強固であれば
強行突破ということも可能でしょうが
「はっきりYESとは答えられない。」
なんて答えているようでは
どうも望みは薄そうですね。

顔を洗って出直しましょうよ
ひつじかいさん。

(あれ、顔ではなくて首でしたっけ?)

こんなダメダメなひつじかいですが
そういうあなたは
どんな独創性を持っていますか?

え?
持っていないって?

それではひつじかいの
二の舞ですよ!



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