プロだって努力する!つるみゆき『絵本つくりかた』に学ぼう

絵本作りのプロに学ぼう 絵本づくりABC
プロに学ぼう!

こんにちは、もりのひつじかいです。

今日は
絵本作家・つるみゆきさんのハウツー本

つるみゆき『絵本つくりかた』の表紙

『ぷろの現場から学ぶ!絵本つくりかた』
(技術評論社)の中から

絵本作成にあたっての材料集めについて
スポットを当ててみたいと思います。

ひつじかいのようなストーリーの作成や
イラストを描いている、あなたには
たぶん、刺激がいっぱいですよ。

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絵本づくりのプロは、こんなことまでしている!

『絵本つくりかた』という本は
プロの絵本作家・つるみゆきさんが
足かけ3年の歳月をかけて完成させた
〈絵本をつくる〉ためのハウツー本です。

「自分で絵本を作ってみたい」という
あなたのために
その基本から電子絵本の制作過程までを
懇切ていねいに解説しています。

この本で目を引くところは
つるみゆきさんご自身の作品をはじめ
これまでに出版された国内外の絵本
約100点を教材として
そのコンテンツを実写版で使用!
している点にあるのかなと思います。

そんなに優れたコンテンツの中で
ひつじかいが特に着目しているのが
チャプター2「材料を集める」
「骨組みをつくる(プロット)」です。

つるみゆきさんは絵も描きお話しも書く
オールラウンダーのひとりですが
そんな彼女でも
絵本の骨組み(プロット)を作るために
様々な努力を重ねていらっしゃることが
よ~くわかります。

たとえば

小さな子どもたちに
「ひっぱる!」ということを教えるための
楽しい絵本を描こうとすると・・

*「ひっぱる」動作をしているもの
 あるいは「ひっぱる」に関係するものを
 できるだけたくさん集め始めます。

→インターネットで

→図書館で

→関係者に取材して

(綱引きを観察するために
 わざわざ運動会まで見学して!)

*「ひっぱる」ものはヒモ状のものが
 多いことから-

→ヒモの形状を考え

→そのヒモがどこから現れるかを考え

→どんなヒモが現れるのかを考えます。

*ここまでじっくり考えて
 ストーリーの方向が見えてきたところで
 登場人物と設定を決めていきます。

→場所は?

→時間は?

→登場人物は?(人間or動物?)

*もしも動物を選んだとしたら-

→「ひっぱる」ことを前提にしたとき 
 どんな動物がふさわしいかを考えます。

→おさるくん?

→ねこちゃん?

→ぞうさん?

引っ張る

※「力強さ」ということを考慮し
 主人公はぞうさんに決定します。

*主人公がぞうさんと決まったら、次に
 その主人公が実際に「ひっぱる」ものを
 チョイスします。

→様々なヒモ状のものを「ひっぱる」場面 
 をスケッチして・・

→ちょっいといたずらが過ぎるもの

→平凡すぎるものは差し替えます。

と、ざっくりこんなプロセスを経て
ようやくたたき台となる骨組みが
できあがっていくのです。

プロと同じ土俵に上るのだから・・

いかがでしょうか?

つるみゆきさんのような
プロの作家ともなれば
アイデアなんて
泉のようにこんこんと湧き出すものと
ひつじかいは思っていました。

陰で努力を重ねるプロ

でも、陰ではこんなに地道な努力と作業を
重ねていらしたんですね。

「プロでも」
ではなく
「プロだからこそ」
絵本づくりにここまでの情熱を
傾注するのでしょうね。

ひつじかいはもちろんのこと
あなたも
つるみゆきさんに比べたら
ただの素人、アマチュアです。

でも
絵本作家になるということは
つるみゆきさんのようなプロの作家と
同じ土俵にあがるということなのです。

あなたはどんな努力をしていますか?

思わず「あなたも」なんて
書いてしまいましたが
これは、ひつじかいが
自分自身に向かって言った言葉だと
思ってくださいね。

つるみゆきさんと比べることじたいが
そもそもおこがましいわけですが
彼女がやっていることの十分の一でも
やっているのかな?

という自戒の言葉ですね。

そこまで徹底的にやってみて
それでもダメだなら
あきらめも・・

努力の跡、消しゴムのくず

いや、いや、諦めるのはまだ早い!
ですよね。

前にもどこかで書いたかと思いますが
ひつじかいのような平凡なひとが
【絵本の出版化】に向かう最短の道は
「決して諦めないこと」だそうですから
亀のようにのそのそ、こつこつと
歩いていくこととしましょう。

そうそう、つるみゆきさんが
そんなひつじかいたちのために
愛あるアドバイスをしてくれています。

その1:なんでもメモをしておこう!

その2:(絵本の中には直接は現れない
かもしれませんが-)
その物語の背景となる主題や気持ちも
いっしょにメモしておこう!

その3:誰かのために絵本をつくろう!

このほかにも、まだたくさんの助言が
散りばめられています。
ぜひ手にとって確認してみてください。

ところで、アドバイスその3ですが
かの有名な絵本
『あおくんときいろちゃん』も
作者レオ・レオニが
お孫さんのために描いたものだそうです。

行き詰まったときには
誰か一人に向けて描いてみるというのも
すぐれたテクニックかもしれません。

「一人の子どもに向けて語ることは
 大勢の子どもに向けて語ること」

ですからね。

『プロの現場から学ぶ!絵本つくりかた』
をしっかり学んで
いつの日かつるみゆきさんと
同じ土俵で
相撲でもとろうじゃありませんか!(笑)

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